【理科・授業内容解説】高気圧と低気圧【地学・天気】
こんにちは!理科教師のなおです!!
だんだん朝晩が寒くなり冬の訪れを感じますね!
今日は天気予報でもおなじみ高気圧と低気圧について勉強していきます。
1.高気圧と低気圧とは
そもそも高気圧と低気圧とは何なのか。
教科書上は以下のようになっています。
等圧線で囲まれていて、
周囲より気圧が高い = 高気圧
周囲より気圧が低い = 低気圧
天気予報でよく見るくねくねの曲線=等圧線が丸くなっている囲んでいる場所のうち、気圧が高いものを高気圧、低いものを低気圧というわけですね。
簡単に言えば周りよりも気圧が高い空気を高気圧、低い空気を低気圧と呼びます。
2.高気圧・低気圧の発生のしくみ
そもそもどうして気圧の違いが生まれるのでしょうか。
様々な理由がありますが、その大きな原因は「温度」です。
低気圧は周りと比較してあたたかい場所で発生することが多いです。
空気があたためられると、体積が膨張します
体積が膨張すれば、密度が小さくなり、単位体積あたりに存在する空気の粒の量が少なくなり、その結果圧力が小さくなるわけです。
逆に温度が低くなり、体積が小さくなれば気圧は上がって高気圧が発生するという仕組みです。
3.高気圧・低気圧の性質
こうした密度の違いを把握すると高気圧・低気圧の性質もわかりやすくなると思います。
高気圧の中心は周りの空気に比べて密度が高くなっています。
そのためどんどん沈む、つまり下へと落ちていきます。その結果生まれるのが下降気流です。また下降気流によって流れた空気は地面へと到達すると行き場を求め中心よりも密度の小さい周囲へと移動していきます。
逆に低気圧では空気の密度が小さいため空気がどんどん上昇していきます。結果生まれるのが中心の上昇気流です。そうすると地上付近の空気が少なくならないよう周りから空気が流れこんできます。その結果周囲から中心に向かう風の流れが発生するのです。
注意するのは風の向きです。
例えば高気圧の場合中心から周囲に向かって風が吹きますが、決してまっすぐ吹くわけではありません。地球は常に自転を行っているため、その回転による力(コリオリの力)がはたらき、まっすぐ進んでいるように見えても外から見ると曲がっている状態になります。なので高気圧、低気圧周辺の風は以下のような向きに吹いています。
また、低気圧の中心では上昇気流が発生するため、雲ができやすくなります。
雲のでき方については他の記事で紹介したいと思います。
そのため、くもりや雨の天気になりやすい。
逆に高気圧の中心では下降気流が生じているため雲ができにくく、また中心から周囲に向かって流れる風が生じているため雲が流れてくることも少ない。その結果雲のない天気になりやすい。
4.まとめ
高気圧と低気圧の性質
高気圧、低気圧を考えるときは空気の密度を考えると非常にわかりやすいと思います。ぜひ参考にしてみてください。