【理科・小ネタ】授業で使える映画〜猿の惑星 創世記〜【生物・遺伝子】
みなさんこんにちは!
理科教師のなおです。2020年みなさまはいかがお過ごしですか。
年が明けてすぐに宿泊行事があったり、体調崩しいたりとばたばただったため、かなり久しぶりの投稿になってしまいました。
この時期、中学も高校も3年生は受験シーズンということで慌ただしい日々をお過ごしだと思います。
学校によっては受験組と合格組で分けて授業を行なっていることもあるかと思います。
また、学校によっては特別授業ということで学習指導要領外の学習など特殊な授業を行なっている学校もあるのではないでしょうか。
私が以前働いていた私立の付属高校ではこの時期各教科で興味関心を高める授業を自由にやってもよいという「特別講座」の期間でありました。
学習指導要領関係なく好きにやっていいとのことだったので、かなり遊びながら授業をしてきました。その中で何度か映画を見せ、そこから特定のテーマについて議論をするという授業を何度か行いました。今回のブログのタイトルでもある「授業で使える映画」のコーナーでは私が授業で見た映画の中で特に生徒たちの議論が活発に行われた題材を紹介していきたいと思います。
記念すべき第1回は「猿の惑星 創世記」です。
1.あらすじ
猿の惑星というタイトルは有名なのでよく知っている人も多いと思います。
原作は1963年にフランスで発行されたもので、最初の映画も1968年に上映されているため50年以上前の映画である。
進化した猿たちが人間を奴隷のように扱う惑星についての映画となっているが、今回紹介する「猿の惑星 創世記」は2010年から製作がスタートした、猿の惑星の前日譚を描いた3部作の第一弾である。
大企業製薬会社であるジェネシス社で働く主人公のウィルはウィルスを用いたアルツハイマー遺伝子治療薬ALZ112を作成。チンパンジーの知能が飛躍的に向上するなど一定の成果が見られていたが、そのチンパンジーが実験中に暴れだして射殺されたことから実験の中止が告げられる。この薬に絶対の自信を持っていたウィルは射殺されたチンパンジーが身篭っていた子供に「シーザー」と名付け、自宅に持ち帰って実験を継続させる。
シーザーは成長するにつれて母猿のような非常に高い知能を見せはじめ、やがて人間に匹敵する複雑な感情や手話を用いたコミュニケーションが取れるようになる。こうした成果を見てウィルはアルツハイマー型認知症の自身の父にALZ112の投与を始める。投薬の成果が見られ、見事以前のような活動ができるまでに病状が回復する。
しかしそれから5年経ったころ、ウィルの父にはウィルス薬に対する抗体が出始め、徐々に元の病状が見え始める。また、シーザーも認知症の症状で隣人ともめるウィルの父を助けようとして隣人怪我を負わせてしまい、動物保護施設に送られてしまう。
動物保護施設では動物に対する虐待が横行しており、シーザーは人間に対する深い絶望と憎悪を抱き始める。そうした中でシーザーは対立していた施設の猿とリーダー争いを行い、最終的に施設のリーダーとなっていく。
一方その頃ウィルは父による人体実験の成果をジェネシス社に報告することで実験の再開の許可を得る。実験の結果さらに強力になったウィルス薬ALZ113の開発に成功。ジェネシス社はこの薬の大量生産に踏み切る。
その頃シーザーは人間に対する叛逆計画を画策するも、知能が低い仲間の猿たちを問題視。ウィルの家から改良された新薬ALZ113を盗んで保護施設の猿たちに投与。自分と同等の知能をつけさせ、人間に対する叛逆計画を実行する。
猿たちの叛逆計画は施設の猿たちを開放して森へ逃げ出すという形で落ち着いたが、物語はそこでは終わらない。猿たちに対して高い知能を与える新薬ALZ113であったが、人間に対しては高い致死性を示す殺人ウィルスであった。また、飛沫感染による高い感染力も持ち、結果として世界中でパンデミックが発生。抗体ができた一部の人間を除いて多くの人間が死亡。全世界規模での文明社会の崩壊が始まってしまう。
2.この映画での話し合いのポイント
この映画の中には
・新薬開発時の動物実験
・動物保護施設における現状
・遺伝子操作によって様々な薬が作れる現状
・遺伝子操作によって予期せぬ事態が起こる可能性
など多くの話し合いのポイントが含まれています。
高校3年生に見せたので、すでに遺伝子組み換えやゲノム編集等は授業で扱っており、便利な面を見せた後であったのでかなり衝撃的な様子を示す生徒が多く見られました。
私は以下の点について理由とともに自分の立場を表明させ、それについて班ごとに議論をさせました。
・薬の開発を行ううえで安全性を確認するためにも動物を用いた実験が不可欠である。こうしたことを踏まえたうえであなたは動物実験を今後も継続すべきだと思いますか。
・遺伝子を操作する技術は日々発展しており、現在では様々な分野で用いられている。しかしながらこうした技術は新しい技術であるため、今回の映画のように予期せぬ副作用や事故を起こす可能性も少なからず持っている。こうした事実を踏まえてあなたは今後も遺伝子を操作する技術を発展させていくべきだと思いますか。
・今回の映画の主人公ウィルは認知症の父を治療するために薬を研究所から盗み出したり、強力なウィルスを利用してより効果の高い薬を作ろうとしたことで、人類滅亡につながるきっかけをつくってしまった。あなたから見てウィルの行動は間違った行動だと思いますか。
これらの質問に対する回答はどの設問に対しても半々で意見が割れていました。それだけ様々な立場の人がいるということを子供たちに示すことができてたし、さまざまな立場の意見が聞けたため生徒たちもかなり印象に残った様子だった。
3.まとめ
今回この「猿の惑星 創世記」で扱った内容、特に遺伝子操作については今後全世界規模で議論が活発になっていく内容であり、今の生徒たちの生きる未来に直接関わってくることなので自分の立場を示すうえでとても重要な内容であるように感じる。便利になっていく技術の中でどこまでをよしとし、どこからを悪とするのか。そうした生命倫理について考えていく中で問題を提起するのにとても適した作品でした。
【理科・授業案】SimRiverを利用したPC上での自然環境調査【ICT・生態系】
こんにちは!理科教師のなおです!
今週は部活動の大会と土曜授業があって休み0、、、
この辺りが教師のつらいところですね。
年度末で忙しいのもあってなかなかお疲れモードな私です。
ですが冬休みまであとわずか!がんばっていきますよー!!
さて、今日の話題は中3の自然環境調査についてです。
都会の学校だったりするとなかなか外に出て川や森林での調査を行うのは忙しいですよね。ましてや中3のこの時期といえば受験も近いので外に出て風邪でも引いたら大変です。そうした中でなかなか自然環境調査をできない先生も多いのではないでしょうか。かく言う私もその1人です。そうした中で私が実践しているのが、東京学芸大学の真山研究所を中心に開発されている「SimRiver」というソフトです。
1.Simriverとは
先ほども書いた通り「SimRiver」とは東京学芸大学の真山研究室を中心に開発されたソフトでインターネットで検索すればすぐに見つかります。
このページを開くと以下のようなページに飛びます。
ではそもそもこの「SimRiver」がどんなものかというとインターネット上に仮想の川をつくり、その川で採取できる珪藻を観察しようというものです。ページを開くと言語選択画面が出てくるので選んでスタートを押すと以下のようなページが出てきます。
※今回間違えて言語を英語にしてますがちゃんと日本語あります。
このページで河川の状態を設定し、実際に各地点で採取した水を顕微鏡で観察するという流れになっています。顕微鏡で観察した際のページが以下になります。
左側は顕微鏡で見た採取した水の状態を示しており、右ページは珪藻の図鑑となっています。左のプレパラート内の生物を右の図鑑で同定していこうというソフトです。
簡易的な生物の同定作業や住んでいる生物種を調べることで河川の汚濁具合を計算する過程がこのソフト内で行うことができます。インターネット上の仮想であること、珪藻しか出てこないことなどを除けばほとんど環境調査でやりたいことができてしまいます。また、季節や各地点の土地利用についてなどの設定も自分で変えることができる河川や季節ごとの比較も容易に行うことができ、実際に河川に行くよりも様々な考察を行うことのできる可能性を秘めたソフトになっています。
これがWeb上で無料でできるので使わない手はない!!
2.「Simriver」を利用した授業展開案
使用方法については次回の記事で書こうと思うので今回はこれを使った私の授業展開を紹介して終わりにしようと思います。
1時間目
班ごと異なる設定を与えて、上流・中流・下流の生物の採取・観察を行わせる
生物の同定を行い、その結果からその設定の河川の各地点における汚濁具合を計算
計算結果をもとにその設定についての特徴と思われる部分や上流・中流・下流の違いを各自で考察させるとともに、気づいたことをまとめさせる
時間が余った生徒は自分で設定を変えていろいろと観察をしてみる
2時間目(ジグソー法を用いて情報の共有をはかる)
前時で考察した内容を同じ設定の班員と共有する
班内で対話し、その設定の特徴を考えさせる
異なる設定の生徒が集まるように班を組みなおして各班で話し合った内容を共有させる
共有した情報をもとに気づいたことをまとめる
全体を通して以下の2点が身につけばいいなと思って授業をしています
①生息する生物から環境の汚濁具合を計算する過程を知ること
②人間の生活によって環境に大きな影響が生じること
3.まとめ
実際に外にでてフィールドワークを行えればベストですし、私もやりたい!
ですが現実問題としてなかなかできないのも事実。そうした悩みを抱えている教員にとって少しでもそれに近い活動を簡単にさせてくれるのが「Simriver」だと思います。
実際にやっている生徒たちの反応としては「うわー。めっちゃいてめんどくさーい」という環境調査あるあるな反応をする生徒もいますが、ゲーム感覚にも近いので友達とどちらが早くできるか競いあったりと結構熱中して取り組む様子が見られました。
次回もう少し詳しい使い方について書きたいと思いますので、是非まずは自分でも試してみてください。
【授業改善】私の単元指導計画のつくり方~Word アウトラインの使い方~【教師仕事術】
こんにちは!理科教師のなおです。
日々忙しい教員生活。どうしても授業が自転車操業になってしまうこともありますよね。私も教員になって数年は次の日の授業を何とか前日に完成させるということを繰り返していたので、1つ1つの授業を見直す余裕がありませんでした。(時期によっては当日の朝、通勤中の電車の中で授業づくりをすることも、、、笑)
教員生活も5年経ち、授業づくりのコツやストックができてきてちょっとずつ1回の授業のクオリティを上げることに考えが向くようになってきました。その中で特に大事だな思うのが授業を「1時間」で考えるのではなく、「全体の流れの中の1つである」と考えることです。
その学年、章、単元で学ぶべきことは何なのか
他の単元とつながりのある部分はどこなのか
どの授業で何の話をするべきか
そうした全体の流れを把握しておくだけで授業全体のわかりやすさが向上するだけでなく、授業づくりや評価も楽になってきます。こうした考え方は新しい学習指導要領で挙げられている「カリキュラムマネジメント」という考え方にもつながってくると思います。
そうした全体像を把握していく中で重要になってくるのが年度が始まる前に作るであろう「年間指導計画」、そして単元ごとに作成するであろう「単元指導計画」です。
今回はその中でも単元指導計画について私が行っている整理の仕方を紹介したいと思います。
1.使うのはWordの「アウトライン」!
私は単元指導計画を作る際は基本的にマクロソフトの「Word」にある「アウトライン」という機能を使用しています。この機能になじみのない人もいると思いますが、古いバージョンから標準で入っている機能です。
2.アウトラインとは
アウトラインを簡単に説明すると文章を階層構造にしやすくする機能です。アウトラインの機能を使うにはツールバーの「表示」を押し、出てくる「アウトライン」をクリックするとアウトラインの表示に切り替えることができます。
アウトライン表示にすると以下のような画面に切り替わります。
このページで実際に文章を書くと以下のように書くことができます。
少しずつ段違いのようにずれていますが、これは「Tab」キーでズラすことができます。このずれはそれぞれ「レベル」という階層の何段目かにいるかを示しています。簡単に言えばパソコンのフォルダと同じだと思ってください。
同じ位置にあるのが同じレベルのフォルダ、その下に続くズレているのがその中に含まれているフォルダです。左上の赤で囲んだ「+」、「-」のボタンや緑で囲んだ「レベルの表示」というボタンを操作することでどのレベルの階層まで表示するかを調整することができます。
例えば緑で囲んだ「レベルの表示」という部分をレベル3に調節すると、以下のように2つずらしたレベル3の階層までを表示し、それ以下の表示を消すことができます
この機能を使うことで、単元全体の構成を考えるのと1時間ごとの構成を考えることを同じファイル内で行うことができます。
3.アウトラインの利点
普通のWordでも「Tab」や「Space」を使って段落分けをすれば階層構造をつくることはできます。しかしながらこのアウトラインのいいところは下位の階層の表示をすぐに非表示にすることができる点です。その都度全体像を確認しながら作業を進めることができる点です。
場合によってはもう少しうまくレベル分けをしていけば年間指導計画、単元指導計画、各時間の指導計画を1つのファイルにまとめることができると思います。
4.単元指導計画の作成
(1) レベルの分け方
私はレベルを以下のように分けています。
レベル1:単元のタイトル(単元全体の時間数)
レベル2:章のタイトル
レベル3:小単元のタイトル(小単元の時間数)
レベル4:その単元における何時間目か、その時間のタイトル
レベル5:・本時で身に付けさせたい力
・授業の展開
・評価方法
・準備するべきもの
レベル6:備考
最近はレベル2以降の階層を1個ずつずらしてレベル2に学習指導要領に載っている単元の目標を載せておいてもいいかなと考えています。
(2) 単元指導計画作成の流れ
私は単元指導計画を以下のようにつくっています。
①学習指導要領、教科書を見ながらレベル4までを作成する。
こうすることでまずその単元全体で何をするのかを確認します。
②学習指導要領を確認しながらレベル5の「身に付けさせたい力」をまとめる
1回1回の授業のねらいを設定
③レベル5の授業展開と評価方法をまとめる
ねらいを達成するための手段を検討
④授業時数の調整
手段の方法によってはあらかじめ①で決めていた授業時数では過不足がある場合が
あるので、時間数等を調整する。
⑤それぞれの時間で気を付けるべきこと、授業までに必要なものをまとめる。
基本的な単元指導計画の流れと同じだと思いますが、アウトラインを使うことによって全体像の把握を行いながらつくることができるので非常にまとめやすいです。
5.まとめ
今回はアウトラインの使い方を中心に単元指導計画の作成について書いてみました。
単元指導計画・年間指導計画は作成がめんどくさいのでついつい適当に昨年度のものをコピペしがちですが、これを1つ作っておくだけで授業全体の流れがわかりやすくなりますし、研究授業等で指導案を作らなきゃいけないときなんかも焦らずに済みます。
また、このアウトラインという機能は自分の思考の整理に使ったりと様々な場面で使える機会があると思うのでぜひ使ってみてください。
【理科・天気】気象通報を聞いてみよう!【授業・実習】
こんにちは!理科教師のなおです!
最近寒くて参りますね><
もともと水泳をずっとやっていたのもあるのか夏は大好きなのですが、冬の寒いのが大嫌いです。いつもダウンとヒートテックで冬はモコモコになります。
さてさて。この寒い時期になると中2は天気図を用いて冬の気圧配置「西高東低」を勉強し、東京に雪が降りにくいことを学んでいきます。そうした天気図に慣れ親しむ意味で私が毎年行っているのが「気象通報からの天気図の作成」です。今日はその気象通報の聞き取り授業について授業展開を紹介していきたいと思います。
1.気象通報とは
そもそも今の時代の人々(私もまだ30前ですがw)には聞きなじみのない「気象通報」という言葉。これはNHKのラジオで毎日14:00に流れており、各地の気象観測地点で得られた気象情報を放送する番組になります。
気象通報が始まったのは昭和3年。
それまでは新聞、官報、交番の掲示板などの方法でしか各地の天気を知ることができませんでした。その結果、その場に行けない、新聞が届かないといった場所にいる人々はなかなか各地の天気の情報について知ることができませんでした。
特に問題だったのが船の乗組員。航海にでたら最後、ほとんど天気の情報を得る手段がなく、天候の急変によって海難事故に巻き込まれることも少なくありませんでした。
しかし、気象通報開始によって海上を含め多くの場所で手軽に各地の天気情報を手にすることができるようになり、その後の天気の変化を予測しやすくなったため翌年の海難事故件数は激減することとなりました。
開始当初は1日3回の放送でしたが、現在ではインターネット等の普及により気象通報がなくても正確で即時的な情報を得ることができるようになったため1日1回の放送になっています。
しかしながら、言葉のみで伝えるという手軽さ、テレビ・インターネット回線も必要ないラジオ放送等といった理由もあり、まだまだ多くの需要があります。
2.気象通報の構成
気象通報は以下のような構成で放送されます。
(1) 各地の天気
各地の風向、風力、天気、気温、気圧を順番に伝えていきます。
(2) 船舶からの報告
船舶から気象庁に送られてきた情報。上記の報告の他にどの座標における情報かが伝えられる。
(3) 漁業気象
航海において気を付けるべき気象情報が座標とともに流れてくる。
例:濃い霧の情報など
(4) 低気圧・高気圧の情報
どの座標に現在高気圧・低気圧が発生しているかをその圧力とともに伝える。前線を伴う場合にはその情報も流れる。
(5) 等圧線の情報
等圧線を引く際の参考になるように、同じ気圧の地点の座標を伝える。
3.気象通報を用いた授業
私はこの気象通報を聞き取ることによって自分で天気図をつくる練習をしています。
この実習を通して、以下の力が身につくといいなーと考えています。
① 天気記号を自由に使えるようになること
② 等圧線をはじめ自分で天気図がかけるようになること
その後行う天気予報を含めて全5回の授業になっています。授業展開は以下の通りです。
1時間目 気象通報とは
導入:今後のめあてを伝える
天気予報をできるようになることが目標であること、そのためにしばらくは自分で天気の情報を集める練習をしていくことを伝える。
展開①:気象通報について知る
気象通報の歴史、天気通報の構成について知る
展開②:気象通報を聞いてみよう
実際に気象通報の聞き取りをしてみるまずは1地点、2地点だけ聞きとりをしてみる。
最初はメモが全く間に合わないので、風向を英語にする(例:北=N、北北東=NNE)など どうすれば聞き取りやすくなるかなどの工夫を考えさせ、クラス全体で共有する。10分ほどでほとんどの生徒が普通に聞き取りができるようになるので徐々に1回で聞き取る量を増やしていく。
ちなみに気象通報については、公式の用紙があるので聞き取りの際には以下のものをつかうといいです。
https://www.tsumura-shoten.com/shop/index.cgi?mode=item_view&no=BK-44016
アマゾンや楽天市場でも売っていましたが、とても高かったのでこちらの公式のものを買った方がいいと思います。私は高かったのでプリントを自作してしまいましたが、、、w
2時間目 気象通報の情報を聞き取り、天気図をかく
導入:めあてを伝える
本日の目標は天気図をかくことであることを伝える
展開①:天気通報を聞ききる
前回の授業で聞き取れなかった部分を一気に聞き取らせる。前回練習しているので大抵の生徒は聞き取りが可能。聞き取りが終わったら周囲の子たちで見せあい、間違っているところはないか生徒どうしで確認させる。
展開②:天気図の作成
聞き取った情報をもとに、各地の天気、風向・風力、気圧を天気記号で記入させる。
3時間目 等圧線を書いてみる
導入:めあてを伝える
本日の目標は前回かいた天気図に等圧線を記入することであることを伝える。
展開①:気象通報の聞き取り
気象通報で低気圧、高気圧の位置と大きさ、等圧線の基準を聞き取る。ただし、座標の聞き取りが最初難しいので、その部分に関しては何度か練習をしてみる。
展開②:等圧線をかく
等圧線の書き方を説明したのち、等圧線をかかせる。班員と相談しあいながらやらせるとどんどん進めていく。
4時間目 天気予報をしてみる
導入:めあてを伝える
本日の目標が天気予報をすることであることを伝える。
展開①:前回の天気図と実際の天気図を見比べてみる
自分の天気図があっているかどうかを確認する
展開②:天気予報を行う
1週間分の天気図を与え、その情報からその翌日の天気予報を行う。
その際必ず自分で理由を書かせることを徹底させる。全く考えられない生徒もいるので、班で相談しながら考えさせ、最後に自分の意見としてまとめさせる。
5時間目 まとめ、天気予報の利用について
導入:めあてを伝える
天気予報のまとめをすることを伝える
展開①:天気予報の反省をする
自分の予想と実際の天気を見比べて、自分が見落とした部分はどこかなのか等の考察を行う。
展開②:天気予報の現場について知る
NHK for Schoolにある「命を守るチカラ 天気予報で災害を防ぐ・気象台」を見て実際の天気予報の現場の様子等を見るとともに、気象災害の予防に天気予報が役立てられていることを学ぶ。最後にこれまでの感想を書いて終了
4.授業をやってみての感想
なかなか天気予報まで完璧にできる生徒はいないです笑
ただ、気象通報、天気図についてはかなりの精度でみんなかいてきています。やる前はただ聞き取りなのでつまらない感じになってしまうかなぁという心配もあったのですが、意外と聞き取りゲームのような感覚になってくれて盛り上がりながら聞き取りをすることができました。天気図自体もかなりの量かくことになるので、意外といい練習になります。
天気図や天気に親しみをもつためにもぜひ気象通報聞き取りやってみてください。
【小ネタ】教師の1日(勤務日編)【教員志望者向け】
こんにちは!理科教師のなおです。
今日は私の仕事がある日の1日の流れを紹介したいと思います。
教員の仕事に興味がある人、教員になろうと思っている人、他の学校の教員がどのような時間を過ごしているのか気になる人などの参考になれば幸いです。
1.勤務時間前
6:00 起床 → 洗面、髭剃り
6:10 朝食
6:30 着替え、準備
6:50 出発
7:30 学校着
手帳で本日の予定の確認、出勤簿への押印、メールの確認。あまった時間で前日に決めた仕事を進める(プリントの採点やポスター張りなど面倒なものをここでやることが多い。)余裕があれば教室の片付け
2.勤務時間中
8:15 職員朝礼
8:20 担任クラスへ
8:25 学活 → 朝読書
ここで一緒に本が読めるのがありがたい!ただ生徒の様子の観察は欠かさない
8:45 授業開始
なおの1週間の授業・会議の時間割はこんな感じ
空きコマがもうちょいほしい。。ちなみに空きコマも別に休んでるわけじゃなくて事務仕事や授業準備なんかをしております。
12:40 給食
13:10 昼休み(生徒の)
あくまで生徒の昼休み。この時間で気になる生徒の呼び出し、委員会の指導を行ったりする。何もなければ生徒の様子を観察がてら危ないことをしてないかなどの見回り。本当に余裕がなければ午後の授業の準備をしてしまうことも。。。
13:35 午後の授業開始
15:35 帰りの学活、掃除
16:00 放課後の活動
・部活動・委員会・生徒会の指導
(掛け持ち させられ しすぎてどれもほとんど子供任せに、、、)
・事務仕事
(行事の企画書や提出書類、成績処理、出欠席処理、授業準備、採点など)
・生徒指導
(何か問題が起こればそれに対する指導等)
※ちなみに教員の休憩時間は15:45~16:30。どうやって休めっていうんじゃ!
3.勤務時間後
18:20 部活動の帰りのミーティング
今日の活動の様子やけが等の確認
18:30 生徒完全下校
生徒の追い出し作業
18:40 残った仕事の処理
19:30 退勤(17:00~21:00くらいの間、仕事量しだい)
20:30 帰宅・夕食
21:00 リラックスタイム(Youtube見たり、読書したり)
21:30 入浴
22:00 ゲーム
23:00 就寝準備
24:00 就寝
4.まとめ
ほとんど箇条書きの文章になってしまった笑
これはあくまで一例なので人によってまちまちだと思います。
これでも5年教員生活をして授業準備の時間が減ってきたこと、公立にうつったことでだいぶ勤務時間が短くなりました。
前に勤めていた私立の高校では部活動が21:30まであり、さらに授業も全然準備できていなかったので毎日遅くまで授業準備って感じだったので家に着くのは23:00、毎朝5:30起床って感じだったので死にそうでしたw
でもどこの学校に行っても勤務時間中に仕事が終わるということはおそらくないと思います。(特に新人教員は!)これで残業代が4%じゃどんどん教員志望も減っていくよねー。
【実験・生物】土壌微生物のはたらき
こんにちは!理科教師のなおです!
今日は中3で土壌微生物のはたらきに関する実験を行ったのでその様子を
1.方法
①まず学校の敷地内の土をとってくる
(今回は花壇の土を拝借。事前に断っているとはいえ、夜中に一人でスコップ使って掘っていたので外から見たら完全に不審者、、、w)
②その土1握りを100 mLのビーカーに入れて水75 mLを入れる
③割りばしでこぼさないようにかき混ぜ、しばらく静置
④ある程度土等が沈殿したら、布を張っておいたビーカーに上澄みだけを移す
⑤デンプン溶液(水30 mLに対してデンプン0.1 g溶かしたもの)を10 mL加える
⑥サランラップでふたをして1週間理科室に置いておく
⑦1週間後、試験管に3 mLとってヨウ素液を加えて液の色の変化を観察する
2.結果
①デンプン溶液+泥水
②デンプン溶液+水
予想以上に分解されなかったw
後半のクラスではデンプン溶液を入れる割合を半分以下の3 mLにしてみたが、多少薄くなっている様子が見られた。
3.考察
教科書にも載っている実験だったのでおそらく簡単にできるのだろうが今回はうまく実験を行うことができなかった。
考えられる原因としては
①デンプンと微生物の割合でデンプンの量が多過ぎた
②微生物が活発にはたらく条件を満たしていなかった
の2点が考えられる。
次年度以降再度実験に取り組む場合には以下の改善点を試してみたい
①最初に入れるデンプンの量を減らす
②土の量を増やす
③土の場所を変える
④温度、光量の調節
指導書くらいもうちょい条件を書いてくれればいいのに。。。
【授業改善】私の手帳術~スケジュール管理とメモ帳~【タスク管理】
こんにちは!理科教師のなおです!!
毎日忙しい教師生活。みなさまはどうやってスケジュールを管理されているでしょうか。
私は子供のころから自分の予定は頭の中で管理できると思っており、手帳等持ったことがなかったので実際に教師になって、膨大な仕事量にさらされた時に軽いパニック状態になってしまいました。それからというものスケジュールやタスク管理の方法を模索してきました。教師生活5年目の最近になってやっと1つの方法に落ち着いてきましたのでその方法について今日は紹介したいと思います。
1.使用している手帳やノート
私は1つの手帳と2つのノートを使い分けています。
それぞれの使い分けは
①手帳 → 1日の出来事をこれにすべて記入
②ノート1 → 今後の仕事、スケジュール、メモ、これまでの出来事をすべて記入
③ノート2 → 思考の整理
具体的な使い方と使用している商品について紹介していきます。
① ほぼ日手帳
1つ目はほぼ日社から出ている「ほぼ日手帳」です。
ほぼ日手帳は使用している人も多いので説明不要かと思いますが月、週、日の3つの区分に分かれていること、1日に書き込める量が多いことが私の感じている魅力です。
<用途>
私はこのほぼ日手帳をどんな時も持ち歩くメモ帳兼スケジュール管理用ノートとして使用しています。厚さがあるため存在感があって、持ち運び忘れがなく、また1日に書ける量も多いので1日の予定やタスクを書き出すのはもちろんのこと、生徒の様子や頼まれごとなどのメモを含めてこの手帳に書き込むようにしています。これを見れば1日の予定はすべてOKという1冊にしています。
ちなみに私はページを以下のように分けて使っています。
a 1日の流れ :授業クラスやその時間にやりたいことを記入
b 授業メモ :生徒の発言や取り組みの様子、その日に進んだことなどのメモ
c Todoリスト :その日にやるべきことのリスト
d 伝達事項 :学活で伝えるべきこと
朝学活は赤、帰り学活は青、自分用は黒で記入
e メモ欄 :その日の出来事や覚えておくべきこと、気付いたことなどをメモ
f 大事な予定 :行事や締め切りなどの大事な予定
②バレットジャーナル用のノート(キャンパスB5ノート)
ほぼ日手帳を使うようになってかなりタスクの管理ができるようになったのですが、1つ問題が。。。直近の仕事ややるべき日が決まっているタスクはその日のページ書き込めばいいのですが、締め切りがかなり先の仕事やいつやるかが決まっていない仕事をどこに書き込めばいいかわからず、適当なページに書き込んでいました。その結果直前になって「あ!こんな仕事あった!」と慌てて取り掛かることが頻繁にありました。
そこで、今後やるべきすべてのタスクを収納しておくインボックス的なものが欲しいとネットを探していたところ見つけたのが「バレットジャーナル」というノート術です。「バレットジャーナル」については後日詳しくまとめたいと思いますが、簡単に言えばスケジュール帳、やるべき仕事、日記、メモをすべて1冊のノートに書きこんじゃおうというメモ術です。これを少し自分なりにカスタマイズして全てのタスクの管理をここでしています。
<用途>
前述のすべてのタスクを書き込んでいくインボックス的役割の他、メモや予定の整理用のノートとして使用しています。①のほぼ日手帳に書いたメモなども1日の終わりにこちらに書き写し、このノートを見れば今後やるべきことやこれまでのログなどをすべて見ることができるようにしています。
<書いてある情報>
ノートの初めから順番に
a 目次(どの内容がどこに書いてあるかがここを見ればわかる、左の画像)
b 今後やるべき仕事(箇条書き、何も書いてないが右の画像)
c 年間予定(おおまかな行事の予定など)
d 〇月の月間予定表
e 〇月の月間Todo
f 〇月の週間Todo
g 〇月のデイリーログ(メモやあった出来事などのメモ)
※d-gは月ごとに書いていく
③思考整理用のノート
本来の「バレットジャーナル」では思考整理なども含めてすべて1冊のノートにまとめます。しかし、私は思考のまとめ、メモ等にノートを年間6冊ほど使用しているので全てのメモを1冊にまとめようとすると非常に厚いノートが必要になってしまいます。重さや整理のしやすさも考え、しっかりと思考整理をしたい時用にもう1冊の薄めのノートを使用しています。ただ、メモが複数のノートに分かれるので、バレットジャーナルの目次にこちらのページも書き、どこに何を書いたか探す場合は1か所を見ればいいというようにしています。また、コクヨの2冊ノートを収容できる「システミック」というノートカバーを用いて、②と③のノートを同時に持ち運べるようにしています。
まとめ
私は手帳、メモ帳を
①これを見れば1日OK用ノート ほぼ日手帳
②これを見れば今後の予定はすべてOK用ノート コクヨ キャンパスノート
※バレットジャーナル
③思考整理用ノート コクヨ キャンパスノート(コクヨ システミック)
の3つに分けることでかなりタスクやスケジュールの管理がすっきりするようになりました。少しずつ見通しをもって仕事ができるようになり、業務の改善とともに質の高い仕事がしやすくなっているように感じます。まだまだ改良の余地もあるかと思いますが、ぜひ参考にしてみたください。